アルビオ顧問ドクター、林先生によるコラムです。
獣医師目線の様々な意見や情報等々...たくさん教えてもらいましょう!

No.001:主治医の大切さ。コンビニ通院の欠点。

「獣医師も主治医と言う存在的意義を重々心に置くべきである。と共に、飼い主さんもその重要性を理解すべきである。」と、私は考えます。
主治医の存在的意義とは、予防医療を中心に、患者さんをより健康に不自由なく自然に長生きしてもらう事にあります。
その為には患者さん個々の、発育期における成長過程の状態や、発育停止時(成犬、成猫)における各部位のすみずみまでに至る独自の基礎データを持つ事が最も近道になります。
当然それには、飼い主さんにもご協力をお願いしなければなりません。
獣医師に掛かった場合、一般的に教科書的データから判断されます。当然重要な事で必要不可欠であり、私もその様にしています。
ただ、その患者さん独自の基礎データを積み重ねていると、より確かな断定診断に近づける事が出来ます。
獣医師によれば教科書的データで断定診断をされる方もおられます。
もちろん、検査結果がかけ離れた数値であればそれでいいでしょう。見た目で診断するよりはずっといい。
私が言いたいのは、そういった医療をかじっていれば分かるような疾患ではなく、その子独自の基礎データがあればごく僅かな変化できめ細やかな診断につながり、そしてそれが今後の予防医療につながる、という事です。

例えば、眼。水晶体を例にとれば---
犬の水晶体は生まれながらにして少し濁った感があります。そしてその濁りも個々様々に見受けられます。
その濁り度合いを、どの様な事で来院されたとしても、常にチェックしておけば
白内障の初期の初期に発見する事ができます。
これは、改善できないとされている白内障にとって、[手術に至るまで] [少しでも見えにくくならないようにする為]に、最も重要と言えるでしょう。

それだけではなく、代謝機能の低下や関連疾患の早期発見につながる事も少なくはありません。
一つの変化から全体の変化を導き出すのも主治医です。
たとえ他の獣医師が「問題無い」と診断しても、患者さん独自の基礎データを持つ主治医には、病気が発症する前のごく初期の変化としてとらえる事が出来るのです。
また、例えば白血球数・肝機能値・腎機能値等の教科書的データには幅があります。
1~5の幅で5であれば一般的には少し高いが問題ないでしょう。と言われるでしょう。

しかし、その子独自のデータが1であればどうでしょう?5倍に上がっている事になります。 ---この様に、主治医を持つ事は重要な事なのです。

また主治医として予防医療が最も重要にもかかわらず、一方で華々しくない面でもあります。
骨折で歩けないのが手術で歩ける様になる。この様に目に見える劇的改善による名医(?)にはなれないからです。
そしてまた、数年先に悪くならなければ、「本当に悪くなっていたのだろうか?お金ばっかり取られていたんじゃないか?」
と飼い主さんに思われる点も予防医療には、しばしば当る壁です。
あるいは、他の獣医師に、主治医の施す予防医療に対して、「これは必要ない」、と言われた場合はなおさらです。

なってしまった疾患には獣医師は何とでも言えます。「ならない様にする」事ほど難しく脚光を浴びないものは無いのです。獣医師も、予防医療は予防注射やフィラリア予防だけではない事に目を向けるべきでしょう。
そして、飼い主さんにも予防医療をやっていて良かったと思える様になっていただきたい。
予防医療には、生活面・医療面、様々の場面で必要となる要素が含まれています。
生活面ではもちろん、飼い主さんと共に獣医師も手を取り合わなければなりません。
そこで親御さんに少し考えて頂きたいのが、以前に問題視されたコンビニ通院と称される事です。 コンビニ通院とは、 これ位の事ならこの病院、これはあの病院、だめならあっちの病院、といったように、コンビニを利用するように、色々な病院に通院する事です。
この気持ちもわかります。私も立場が違ったらそうなっているかもしれない。
あそこは予防注射が安い。こっちはフィラリア予防が安い。そっちは診療費が高い。
そういった事で選ぶのもよくわかる事ですし、それも1つの方法でしょう。
ただ、お話ししたように本当の意味においての予防医療をしていく為には、[一つの病院いつもの獣医師]と思ってもらった方が良いでしょう。
そして、与えている食事の種類、生活環境、サプリメント、使用シャンプーなどを伝える事。

また、特に何かの都合で他院に行かなければならなかった場合、即時その際の診療内容を報告する事。
関係の無いように思える事でも、診療や今後の再発防止など、重要な事も多いのです。
出来る限りの事を主治医に知ってもらう事が大切でしょう。
そして、何も無くても月に1度くらい、散歩がてらに病院によって簡単な検診をしてもらうと良いでしょう。

何も無ければ、良かった。何かあれば、もっと良かった。と思っていただきたい。
それが最も大事なデータの蓄積になり、その子にとってあるいは獣医師にとっての明るい未来になるからです。

一方、どこでどんな診療をされていようが、何を食べさせていようが、いかなる生活環境であろうが、関係ない。来られたら今を診る。その様な獣医師も必要でしょう。
「主治医はいるし今日も診察しているが、診て下さい。」と、主治医以外の獣医師に診察をしてもらうとしましょう。 「主治医がいらっしゃるならどんな小さな事でもこの子の体質や今後の事や主治医ならではのお話があると思われますので、お耳1つにしても、アレルギーなど体質疾患の場合や全身性疾患につながる場合もありますので、主治医に診てもらった方がいいですよ。」という獣医師。
「どうぞお入り下さい。」と、かかりつけの病院も今までの事も聞かない獣医師、あるいは事務的に聞く獣医師。

何が親切で、そして誰が本当に数年後の将来の事を考えてくれているのだろうか? 今だけの治療がいいのか将来を見据えた治療がいいのか。 当然おこしになられた親御さんの事情によりますが・・・

あなたはどの獣医師をお選びになられますか?
Dr.林とは?

林先生は、弊社社長が偶然出会った獣医師。
「今まで会った事がないガンコ親父」だと社長は言います。
その所以は、
対処医療よりも予防医学が重要である。と、獣医師にはまれなお考えをお持ちであったり、子犬の寿命が12年だとすると、12年後まで診ないといけない。

しかし医師としてのご自分の年齢的限界を考えると新患は取らない。
とおっしゃる所からです。
そういったお考えが弊社の考え方とシンクロする所から
アルビオの顧問ドクターになって頂く事となりました。

アルビオでは、こんな「ガンコ親父ドクター」の 独特の視点をコラムにしてわかりやすく皆様に紹介したいと思います。